そんな時に大きな負担となるのがペットの医療費です。
人間の場合、公的な健康保険制度が整っているためそれほど大きな負担にはなりませんが、公的制度のないペットは、飼い主様にかかる負担が何倍も大きくなります。
特にペットの高齢化に伴い、病気やケガのトラブルは当然多くなり、獣医療の技術や医療機器の進歩で、一昔前と比べてペットの医療費はずいぶんと高額になりました。
そこで昨今、ペットの入院・手術や通院費用を補償する「ペットの健康保険」に関心を持つ飼い主様が増えてきました。
実際に利用者数も伸びています。
ペットの健康保険をうまく利用できれば、経済的・心理的負担も少なくなり、ペットにしっかりとした治療を受けさせることができます。
検査にしても、以前はなかったMRIやCTなどを普通に使用できるようになりました。骨の治療には、現在ではチタンのプレートを使う高額ですが丁寧な方法を選ぶこともできます。
手術方法や治療方法などいろいろあるので、どの方法を選択するのかで金額はかなり違ってきます。
心臓外科の先生のお話によると、「心臓外科の手術には50万とか100万とかかかる。しかし、手術に踏み切るのはペット保険に入っている人が圧倒的に多く、決断も早い。」とおっしゃっています。
家族の一員としてしっかり治療してあげたい、と考えるのであれば、加入をしたほうがよいのではないでしょうか。
また、病気やケガをしやすい子は、若いうちから入る方がよいでしょう。病気になってからでは入れない場合もあります。
特に、内分泌疾患は若い時に発症して、薬をずっと服用するというケースがあり、治療も長期にわたります。
①「提携病院の窓口ですぐに保険が適用される」タイプ
②「領収書であとから請求する」タイプ
の2通りがあります。
通っている動物病院は提携しているのかも含め、確認が必要です。
保険金を請求できると思っていたのに対象外だったというケースもあるため、契約内容をしっかり把握しておかなければなりません。
そのほか、ペット保険は自動車保険などと同じ損害保険になるため1年毎の更新です。
何歳まで更新できるか、保険料はどうなるのか、確認も大切です。
各保険会社のWebサイトでの申し込みのほか、代理店となるペットショップやブリーダー、動物病院、銀行、信用組合などを通して加入することができます。
<保険会社アニコムの場合>
オンライン加入と申込書郵送の2つの方法があります。オンラインの場合は、手続きが完了した1ヶ月後が保険契約の開始日。郵送の場合、申込書が25日までに届くと翌々月1日が保険契約開始日となります。ただし、保険契約開始日から30日間は待期期間となり、待機期間中に発症した病気については保険の対象外となります。
ただし、ブリーダーやペットショップが保険会社と提携している場合には、ペットをお迎えになるその日から、特例として保証が開始される制度があります。
<保険会社プリズムコールの場合>
オンライン申請と書類申込の2つの方法があります。オンライン申請の場合は、15日間の加入審査期間の後、ご契約成立のお知らせまたはWeb証券に記載された保証開始日より保証が始まります。書類申込の場合は、保険契約申込書、告知書、保険料の決済方法(お支払方法)、意向確認書、体毛など保険の申し込みに必要な書類(内容が完備した書類をいいます)すべてが当社に届いた日から16日目の午前0時に当社の保険責任が開始します。
ただし、ブリーダーやペットショップが保険会社と提携している場合には、ペットをお迎えになるその日から、特例として保証が開始される制度があります。
通院・入院・手術まで幅広く保証するプランと、入院・手術を限定して補償するプランがあります。
0歳から保険加入は可能。ただし、シニアになる頃の新規加入には保険のタイプによって年齢制限があります。
①「治療費を動物病院に支払い、後に保険会社へ請求して治療費を受け取る方法」と、②「治療費のうち保健で補償される金額を差し引いた自己負担分のみ動物病院へ支払う方法」があります。これは保険会社によって違うため、加入時に確認したほうがよいでしょう。
重複していい場合もありますが、すべての医療費が対象になるわけではありません。何が対象で何が対象でないか、また、ペット種や年齢によって保険料がどのくらい違うのかを理解しておきましょう。
原則、加入時は健康なペットが対象となります。
保険会社によっては、治療中のケガや病気を対象外として加入できる場合もあります。加入後に発生した病気は、先天性疾患でも保険の対象となります。
しかし、健康診断やワクチン、去勢・避妊、予防のためのサプリメントなどは対象外になります。
保険の契約期間は基本1年間。年齢によって保険料は変わるものが多いです。
「ペット賠償責任特約」をつけると、人や他のペットなどに傷を負わせたり、ものを壊したり傷をつけたりして損害賠償責任が生じた場合、補償されます。